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TwitterAPIはイーロン・マスクの超改悪によってXAPIというクソになり下がった話 TwitterAPI時代との徹底比較


TwitterAPIの悪夢の始まり

2023年10月27日、Twitterイーロン・マスクによって買収され「X」へとリブランドされた。それに伴いTwitter APIがX APIへと変更された。この変更は、従来のTwitter APIを知るユーザーにとって、まさに「改悪」と呼ぶにふさわしいものである。APIの利用方法や機能制限が大幅に変更され、特に無料プラン(Freeプラン)に対する制限が厳しくなった。以前は無料で使えていた多くの機能が、今では有料プランに移行している。

Twitter APIとX APIの比較

1. 大量のツイート取得

無制限のデータ取得が可能だったTwitter APIの時代と比べると、X APIのFreeプランはあまりにも制約が多く、開発の柔軟性が大きく損なわれている。この制限は、データを活用したリアルタイムマーケティングや分析を行っていた企業にとって致命的であり、イーロンマスク自らの手によって、APIの価値が大幅に低下したと言えるだろう。

Twitter API
かつてのTwitter APIでは、無料で過去7日間のツイートを大量に取得することができた。検索クエリに基づいて無制限にデータを取得でき、開発者やマーケティング担当者にとって非常に便利だった。

X API
イーロン・マスクによって改悪されたX APIでは、Freeプランでのツイート取得が月に500件までに制限されている。Basicプランでも月間1万件が上限とされ、以前のように大量のデータを取得することは困難になった。

2. ユーザーストリームの取得

リアルタイムストリーミングAPIが無料で提供されていた時代は終わりを告げ、現在のX APIは大幅に制約されている。リアルタイムデータが重要な役割を果たす分野、例えば、ニュース速報や緊急対応システムでは、この制約が大きなハンデとなっている。

Twitter API かつては、無料プランでもユーザーストリームAPIを利用してリアルタイムにユーザーのタイムラインを追跡することが可能だった。特定のユーザーやキーワードを即時に監視し、必要に応じてリアルタイムで反応するシステムを構築できた。

X API
現在、リアルタイムストリーミングAPIは有料プランのみで提供され、Freeプランでは利用できない。Basicプランでもリアルタイムでのデータ取得は許可されておらず、実質的にこの機能は一般ユーザーから取り上げられた。

3. DM(ダイレクトメッセージ)の送受信

無料でDM機能を利用できたTwitter APIと比べ、X APIのこの制限は特にボット開発者にとって大きな障害である。多くの小規模開発者がDMを利用したカスタムボットを構築していたが、マスクの改悪によって、こうしたプロジェクトは事実上、資金力のある企業にしか実行できないものとなった。

Twitter API
かつては、FreeプランでもDM機能を利用してユーザー間でメッセージの送受信が可能だった。これにより、カスタムボットや自動応答システムを無料で開発・運用することができた。

X API
現在ではDMの送受信は有料プランに限られており、Freeプランでは完全に利用不可となった。Basicプラン以上で月に1,000件までの送受信が許可されているが、それ以上の利用にはさらに高額なプランが必要だ。

4. フォロワーやフォローリストの取得

この制限により、マーケティングやデータ分析においてフォロワーリストを活用することが難しくなった。かつては無料で利用できた無制限のデータ取得が失われ、特に中小企業や個人のマーケティング活動が大きく制約される結果となっている。

Twitter API
以前は、特定ユーザーのフォロワーリストやフォローリストを無制限に取得することができた。これにより、インフルエンサーマーケティングやターゲティング広告の分析にデータを自由に活用することが可能だった。

X API
現在では、Freeプランでのフォロワーリストの取得が月に1,000件までに制限されている。Basicプランでは月に1万件までの取得が許可されているが、それ以上のデータを取得するにはさらに高額なプランが必要だ。

5. トレンド情報の取得

かつての無料トレンド情報取得が有料化されたことで、トレンドデータをリアルタイムで活用するマーケティング戦略が大きく制限されるようになった。これは、特に予算の限られた中小企業にとって大きな障害となり得る。

Twitter API
かつては、無料で世界中や特定地域のトレンド情報を取得することができた。これにより、マーケティング分析やニュースアプリの開発に非常に便利であった。

X API
Freeプランではトレンド情報の取得がほぼ不可能となっており、Basicプランでも月に1,000件までのトレンドデータしか取得できない。

まとめ

以下は、Twitter APIとX APIにおける各機能の上限値を比較した対比表である。

機能 Twitter API (無料プラン) X API (無料プラン) X API (Basicプラン)
大量のツイート取得 無制限 月500件 月1万件
ユーザーストリームの取得 利用可能 利用不可 利用不可
DM(ダイレクトメッセージ)送受信 無制限 利用不可 月1,000件
フォロワー/フォローリスト取得 無制限 月1,000件 月1万件
トレンド情報の取得 無制限 利用不可 月1,000件

イーロン・マスクによるX APIの超改悪で、以前のTwitter APIで無料で提供されていた多くの機能が有料化され、その上限値も大幅に引き下げられた。この変更は、特にリアルタイムデータのモニタリングや大量データの取得を必要とするユーザーにとって、非常に厳しいものであり、マスクの影響でTwitter APIはユーザーへの配慮などない、資金力のある大企業に向けたツールとなっている。