はじめに

AI技術の進化により、業務効率化や新しいアプリケーション開発の可能性が広がっている。
その中でも、OpenAIの提供するChatGPT APIは、自然言語処理の力を利用してアプリケーションやサービスを強化できる非常に便利なツールだ。

本記事では、Pythonを使ってChatGPT APIを活用したチャットボットの作成手順を解説する。

ChatGPT APIとは？

ChatGPT APIとは、OpenAI社が提供するプログラムインターフェースであり、ChatGPTの自然言語処理機能を外部のアプリケーションやサービスに組み込むことを可能にする。
このAPIを利用することで、以下のような幅広い活用方法が実現する。

自動応答システム: カスタマーサポートでの顧客対応を効率化。
文章作成や校正: 長文作成、要約、誤字修正などの業務を自動化。
情報検索システム: 必要な情報をAIが迅速に検索。
多言語対応: 翻訳を通じて、グローバルな顧客とのやりとりを簡易化。

ChatGPT APIは2023年3月に公開され、GPT-3.5やGPT-4といったモデルを使ったアプリケーション開発が可能となった。

手順

1. 事前準備

(1) OpenAIアカウントの作成とAPIキーの取得

OpenAI公式サイト(https://platform.openai.com/)でアカウントを作成。
ログイン後、「API keys」のセクションからAPIキーを発行。
キーは後で利用するため安全に保存しておく。

(2) 必要なライブラリのインストール

Python環境を整備した後、以下のコマンドで必要なライブラリをインストール：

pip install openai

2. チャットボットのコード実装

以下はChatGPT APIを使った簡単なチャットボットのサンプルコードである。

import openai

# OpenAI APIキーを設定
API_KEY = "your-api-key-here"
openai.api_key = API_KEY

def chat_with_gpt(prompt):
    """ChatGPT APIで応答を生成"""
    try:
        response = openai.ChatCompletion.create(
            model="gpt-3.5-turbo",  # GPTモデルを指定
            messages=[{"role": "user", "content": prompt}]
        )
        return response['choices'][0]['message']['content']
    except Exception as e:
        return f"エラーが発生しました: {str(e)}"

if __name__ == "__main__":
    print("ChatGPTボットへようこそ！終了するには 'exit' と入力してください。<br>\n")
    while True:
        user_input = input("あなた: ")
        if user_input.lower() == "exit":
            print("チャットを終了します。<br>")
            break
        response = chat_with_gpt(user_input)
        print(f"ChatGPT: {response}")

3. コードの実行と動作確認

上記コードを chatbot.py という名前で保存。
ターミナルやコマンドプロンプトで次を実行 bash python chatbot.py
プログラムが起動し、ユーザーの入力に応じてAIが応答する。

ChatGPT APIの利用料金について

ChatGPT APIは従量課金制で、利用したトークン数に応じて料金が発生する。
ここでは料金体系や節約方法について解説する。

料金体系

トークンの定義: テキストの単位で、英語では単語や記号ごとに1トークン、日本語では1文字あたり1〜3トークンが消費される。
料金例:
- GPT-3.5 Turbo: 1,000トークンあたり0.002ドル
- GPT-4: モデルにより異なる料金が設定されているため、公式サイトで確認。